LP:C-30855 (COLUMBIA)[USA]
好み ★★★★★★★★
Recorded at N.Y.C.;5.11 12 17 19 20.1971
BILL EVANS,piano el-piano
EDDIE GOMEZ,bass
MARTY MORRELL,drums
Produced by Helen Keane
Rerecording and Re-Mix Engineer,Pete Weiss
Mastering Engineer,Elton Schelin
SIDE1
1.Funkallero
2.The Two Lonely People
3.Sugar Plum
4.Waltz For Debby
SIDE2
1.T.T.T.(Twelve Tone Tune)
2.Re:Person I Knew
3.Comrade Conrad
前回に引き続いて米国コロンビア盤です。
前回の米国盤RUN-OFFの刻印
Side1 P AL-30855-1G A3
Side2 AL-30855-1J 4AB 0
今回の米国盤RUN-OFF
Side1 P AL-30855-1L S 1 B7
Side2 P BL-30855-1AE S 1 A3
この記事によると、
末尾の数字は、ジェネレーションを示していて、
両方とも「1」
1stジェネレーションのテープから作成されたラッカー盤を示している。
アルファベットは、ラッカー盤の順序。
J・・・9番目のラッカー盤
G・・・7番目のラッカー盤
L・・・11番目のラッカー盤
AE・・・16番目のラッカー盤
そうですか。昨日の盤のほうがジェネレーションが若い。
今回のほうが若干レイトなんですね。
1枚のラッカー盤から8枚のマザーを作成、
1枚のマザーから8枚のスタンパーを作成、
1枚のスタンパーから最大2,500枚のレコードがプレスできる。
よって、1枚のラッカーから最大約15万枚程度のレコードが制作された。
ちょっと待った!
16枚もラッカー盤があったら、16×15万枚=240万枚!
おいおい、ミリオンセラーだぞ!
そんなに売れたんかいな?
この「ザ・ビル・エヴァンス・アルバム」は、第14回1971年グラミー賞を獲得しています。
最優秀ジャズ・ソロ・アーティスト賞
最優秀インストゥルメンタル・ジャズ・アーティスト賞
うーん、ありえるのかな?
さらに
Side1 手書きで「S1」「B7」の刻印
Side2 手書きで「S1」「A3」の刻印
手書き刻印「B7」「A3」はマザーもしくはスタンパーを示しているようです。
音質に直接影響するのは、ラッカー盤ではなくこのマザーもしくはスタンパーのような気もします。
でも、
この2枚のレコード、音質にはほとんど差がないなあ。
ところで、
コロンビア・レコードの主要な米国工場は少なくとも3か所
インディアナ州テレホート(Terre Haute)
ニュー・ジャージー州ピットマン(Pitman)
カリフォルニア州サンタマリア(Santa Maria)
輸送コストを考えて、
東海岸、西海岸で工場を持っていたようです。
この頃のコロンビア盤のセンターレーベルは『Columbia-all-round』と呼ばれていて
COLUMBIAのロゴが外周に印刷されています。
で、
『COLUMBIA』ロゴの色合いで
プレス工場が判別できるようです。
オレンジ色はインディアナ州テレホートかカリフォルニア州サンタマリア
明るい黄色はニュー・ジャージー州ピットマン
微妙だけど2枚ともオレンジ色。
ネットで見る限り、黄色のColumbia-all-roundはもっと明るい。
ということは少なくともピットマン製ではない!
テレホート製は「T」「COLUMBIA NY」の刻印あり。
今回盤の「S」はサンタマリアの頭文字Sを示している?
結論!
今回盤はカリフォルニアの青い空のもとで製造されて
巡り巡っておいらの手元に届いたのでした!