1973~1980 Alone(Again)

Alone (Again) カリフォルニアの乾燥した音を日本盤で聴く

投稿日:2019年3月17日 更新日:


LP:SMJ-6217(FANTASY)[JPN]
好み ★★★★★★

Recorded at Fantasy Studios,Berkeley;12.16-18,1975

Bill Evans,piano
Engineer,Don Cody
Mastering,Michael Gore
Produced by Helen Keane

SIDE1
1.The Touch of Your Lips
2.In Your Own Sweet Way
3.Make Someone Happy

SIDE2
1.What Kind of Fool Am I
2.People

いつものように日本盤から。
1978年 SMJ-6217 ビクター音楽産業
1982年 VIJ-4016 ビクター音楽産業


見本盤でした。

「The Touch of Your Lips」1968年『Thw Montreux Jazz Festival』初出
乾いた音。吸音材がビッシリ詰まったスタジオの音。もうすこしホールのような残響音を楽しみたいんですけど。
エヴァンスはダイナミックに演奏。テンポに緩急をつけて、自分の世界に没頭。

「In Your Own Sweet Way」1962年『How My Heart Sungs!』初出
饒舌にテーマを弾く。音数が多い。かなり崩した演奏なのでメロディを追いかけるのが大変。
ハイです。やけに明るい。べたついたところがなくカラリと演奏。

「Make Someone Happy」1966年『At Town Hall』初出
変奏曲のようにテーマをアレンジしながら繋げていく。少々テンポを上げて、力強さを加味。

「What Kind of Fool Am I」1964年『Live』 収録
1975年9月13日ビルとネネットの間に息子のエヴァンが生まれる。
1975年12月本作収録。
エヴァンスは嬉しさの絶頂期。いつもの翳が見えない。この曲のピアノ・ソロはRIVERSIDE『The Solo Sessions.Vol.1』でも聴けますが、気持ちの違いが明白。

「People」本作のみ!
他の曲は昔演奏した曲のピアノ・ソロ・リメイク版だったのに対して、「People」のみ初出。13分25秒。本作のハイライトです。
ここでは陰影が富んでいて、素晴らしい。
ジャズの範疇を飛び越えています。音と一緒に映像が浮かぶ。感情が色を決める。明るい色。

デュエットが続き、ライブではソロ・パートも増えたことで、ピアノ・ソロの作品を作ることになったのでした。
でも、『Alone』と『Alone(Again)』では時代が違うしエヴァンスの心情も違う。作品はその”時”を切り取る。

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